2025/10/28
犬の白内障の初期症状|目の異変を早期発見するには
「犬の白内障って目が見えなくなるの?」
「最近犬の目が白い気がするけど白内障なの?」
白内障に関してこのような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
白内障は知名度の高い病気であるからこそ、心配に思う方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では犬の白内障の初期症状に関してご紹介します。
お家の犬の白内障について不安に思っている方はぜひお読みいただき、参考にしてみてください。
犬の白内障とは

犬の白内障とは目の中でカメラのレンズのような役割をしている「水晶体」が白く濁ってしまう病気です。
水晶体は本来透明ですが、白内障によって白く濁ってしまうことで徐々に視力が低下します。
白内障は視力低下だけでなく、目の炎症などを伴うこともあるため、動物病院での診療を受けることが重要です。
白内障の初期症状
犬の白内障は初期段階でも症状がでることがあります。
以下では飼い主様が家で気づきやすい白内障の症状を見ていきましょう。
目が白っぽくなる
白内障では水晶体が濁ることで目が白く見えることがあります。
初期段階のうちはかなり狭い範囲ですが、白内障が進行するにつれて水晶体はより白く見えるようになります。
水晶体の濁りは光の加減で見え方が変化するため、ふとした瞬間に飼い主様が目の白い濁りに気づくこともあります。
夜になると見えにくくなる
白内障による視力低下の症状は夜間の方が昼間に比べて分かりやすいです。
夜間の方が目の中に入ってくる光の量が少ないため、より見えにくくなってしまいます。
白内障により、視力が低下すると反応が鈍くなったり、活動性が落ちてしまうといった変化が現れることが多いです。
つまずいたり、物にぶつかることが増える
白内障の犬では視力の低下により、生活に支障が出ることがあります。
視力の低下した犬では普段生活に慣れている場所でもつまずくことが増えたり、いつもは避けて通っている場所で戸惑っているなどの症状が現れます。
このような変化は飼い主様が一番気づきやすい症状ですね。
よく間違われる核硬化症とは?

核硬化症とは犬の目が白く濁っている時によく白内障と間違われる病気です。
核硬化症では加齢に伴い水晶体の中心部から青白く変化します。
白内障と核硬化症はスリットランプという特殊な検査機器を用いて判断します。
核硬化症では視力への影響は軽度であり、治療は基本的には必要ありません。
白内障の初期症状に早期に気づくポイント
犬の白内障を早期に発見するためには、顔まわりのお手入れの時などに定期的な目のチェックを行うことがおすすめです。
さらに、散歩中に物にぶつかったり、進むのをためらったりするなどの行動変化も視力低下のヒントになります。
白内障はかなり初期のうちは無症状であることも多いため、動物病院での定期チェックも重要です。
肉眼では気づかない目の白い濁りも動物病院で目の検査を行うことで早期に発見できることもあります。
白内障の初期症状は治療が必要?

白内障は初期段階のうちから治療を開始することが重要です。
白内障は進行すると最終的には視力を完全に失ってしまう危険性があります。
白内障の治療では点眼による治療や外科手術が行われます。
点眼による治療
白内障の進行を遅らせたい場合は点眼薬を使用することがあります。
点眼による治療では白内障の進行を完全に止めることはできませんが、進行を緩やかにすることは可能です。
さらに白内障の進行によりぶどう膜炎という目の炎症を発症することがあります。
ぶどう膜炎に対しては炎症を抑える点眼による治療をする必要があります。
外科手術
犬の白内障の根本的な治療は外科手術です。
初期段階であっても、白内障によって低下した視力を回復するためには手術を行う必要があります。
手術が推奨されるのは
- 視力低下がはっきり現れている場合
- 若齢の場合
- 白内障の進行が早い場合
などが挙げられます。
白内障によって視力が低下していても手術を行うことで視力が回復することが多いです。
まとめ
いかがでしょうか?
犬の白内障は初期症状のうちに発見し、適切な治療をすることが重要になります。
犬の白内障は進行が早いこともあるため、定期的に目の検診を受けるようにしましょう。
当院では眼科診療に力を入れており、白内障の治療も積極的に行っております。
今回の記事の症状に心当たりのある方はぜひ当院までご相談ください。
奈良県生駒市の動物病院
Rootsどうぶつ病院
