2026/01/14
猫の目の赤みはどんな病気?|考えられる原因と対処法を獣医師が解説

猫の目が赤くなる原因には様々なものがあります。
猫の目の赤みの原因となる病気の中には他の猫に感染してしまうものや、放置していると危険な病気もあります。
「猫の目が赤くなっていて心配。」
「猫の目の赤みが気になるけど、どんな病気の可能性があるの?」
こんなお悩みをお持ちの飼い主様も多いのではないでしょうか。
今回は猫の目の赤みについて、考えられる病気や対処方法を解説いたします。
ぜひ最後までお読みいただき、猫の目の健康を守るためにお役立ていただければ幸いです。
猫の目の赤みで考えられる病気
猫の目が赤いときに最も気になることは
「どんな病気が原因なのか」
ということではないでしょうか。
猫の目が赤い時に考えられる病気には
- 結膜炎
- 角膜炎
- ぶどう膜炎
- 緑内障
- 眼瞼炎
などがあります。
それぞれについて解説いたします。
結膜炎
結膜炎は猫の目が赤い時に考えられる病気で最も多い病気の1つです。
結膜炎は白目の表面の眼球結膜と瞼の裏の眼瞼結膜に炎症が起きた状態です。
結膜炎の原因には
- ウイルス感染
- 細菌感染
- アレルギー
- 異物の混入
などがあります。
特に猫風邪と呼ばれる、猫ヘルペスウイルス感染症や猫カリシウイルス感染症などにおいて結膜炎は代表的な症状です。
結膜炎になると目の赤みの他にも目やにや涙が増えることがあります。
角膜炎
角膜炎とは角膜に炎症がおこった状態です。
黒目の一番外側の膜が角膜です。
角膜炎は
- 外傷
- 乾燥
- 異物
- 化学物質
などによって角膜に傷がついたり炎症がおきて発症する場合と、他の目の疾患や感染が原因で発症する場合があります。
角膜炎では目の赤みだけでなく、目が濁って見えたり目を痛そうに細めたりすることがあります。
ぶどう膜炎
ぶどう膜炎は目の内側の膜であるぶどう膜が炎症に炎症がおこった状態です。
ぶどう膜は
- 白目の内側の膜である脈絡膜
- 黒目の周りの模様のある部分の虹彩
- 目のレンズの厚さを調節する毛様体
の総称です。
ぶどう膜には血管が密に張り巡らされており、目の各部位に栄養を運ぶ役割があります。
ウイルス感染や高血圧など、様々な原因によってぶどう膜のどこかに炎症がおこるとぶどう膜炎になります。
ぶどう膜炎では目が赤くなる他にも、痛そうに目を細めたり目の中が濁るなどの症状がありますね。

緑内障
緑内障は目の中を循環している水の流れに異常がおきて眼圧が上昇し過ぎてしまう疾患です。
眼圧が上がると目の神経が圧迫され、強い痛みを伴います。
猫の緑内障は
- ぶどう膜炎
- 網膜剥離
- 眼内出血
などの他の目の疾患が原因であることが多いです。
眼内出血や網膜剥離は高血圧から引き起こされる場合もあるため、腎臓病などの全身性の疾患も原因となりますね。
緑内障では目の赤み以外にも
- 瞳孔が開いたままになる
- 眼球が飛び出す
- 目を痛そうに細める
- 目の中が濁る
などの症状が見られます。
腫瘍
目の中にできる腫瘍には悪性黒色種(メラノーマ)やリンパ腫があり、眼瞼にできる腫瘍には扁平上皮癌などがあります。
目の中の腫瘍は発見が遅れることが多く、かなり進行してから診断されることも多いです。
目の中で大きくなった腫瘍による圧迫によってぶどう膜炎や緑内障が引き起こされることもあります。
眼瞼炎
眼瞼炎とは目の周りのまぶたに炎症がおきた状態のことです。
眼瞼炎の原因には
- 細菌感染
- アレルギー
- 外傷
などがあります。
目の周りが赤くなる他にも、目をしきりに擦ったり脱毛が見られたりすることがあります。
猫の目の赤みの対処法
猫の目の赤みが気になったらなるべく早く動物病院を受診することをおすすめします。
目の赤みを引き起こす疾患の中には放置すると失明したり他の猫に感染するものもあります。
結膜炎の原因となる猫風邪は感染力が強いため、発症した猫は他の猫と接触させないことが重要です。
猫風邪などの感染症は悪化すると重篤な状態に陥る可能性もあります。
ぶどう膜炎や腫瘍は悪化すると緑内障を引き起こすことがあります。
緑内障は治療が遅れると失明に至る疾患です。
猫の目の赤みは軽症で済む場合もありますが重篤な疾患が隠れていることもあるため、早期発見と早期治療が大切です。
猫の目の赤みで受診するときのポイント
猫の目が赤いとひと口に言ってもさまざまなシチュエーションが考えられます。
特に
- 赤みの出ている部分
- 併発している症状
- 猫の暮らしている環境
- 猫の年齢
などは猫の目の赤みの原因を特定するために重要な手がかりとなります。
感染症の可能性や腫瘍の可能性を考えるためにも
- 目の中が赤いのかまぶたが赤いのか
- 目やにや涙の量はどうか
- 同居猫がいるか
- 室内飼いか外飼いか
- 子猫か高齢猫か
これらの情報をきちんと伝えることができると動物病院での診察もスムーズに進むかもしれません。
まとめ

いかがでしたか?
猫の目の赤みは比較的よく見られる症状ですが、中には重大な疾患が潜んでいる可能性もあります。
眼科疾患は診断が難しいこともあり、眼科の症例が多い動物病院で診察を受けることが早期の正しい治療に繋がります。
当院は眼科診療に力を入れております。
猫の目のことでお悩みの際はぜひ当院にご相談ください。
奈良県生駒市の動物病院
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