猫の目ヤニ|猫の目ヤニはどこからが病気?獣医師が解説

  • HOME
  • お知らせ
  • 猫の目ヤニ|猫の目ヤニはどこからが病気?獣医師が解説

猫の目ヤニ|猫の目ヤニはどこからが病気?獣医師が解説

毛繕いをする茶トラ猫

猫を飼っている方の中には
「最近猫の目ヤニが増えてきて心配。」
「猫の目ヤニが気になるけど、これって病気なの?」
というお悩みを抱えている方がいらっしゃると思います。
目ヤニは目の保護をしたり汚れを洗い流したりするための分泌物です。
目ヤニが出ていても少量であったり透明なものは問題ありません。
ただし目ヤニの色や量、その他の目の症状によっては治療が必要な病気が隠れている可能性があります。

今回はそんな猫の目ヤニについて詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、日頃のケアにお役立てください。

猫の正常な目ヤニと異常な目ヤニ

目ヤニには正常なものと異常なものがあります。
正常な目ヤニは量が少なく、透明〜白っぽい色合いです。
異常な目ヤニの特徴は

  • 量が多い
  • 色が黄色や緑色である
  • 粘り気がある

などです。
このような目ヤニが出ている場合は感染症や炎症が疑われます。
また目ヤニと共に猫が目を気にしてこすっていたり、目が赤くなっている場合も猫の目に何らかの異常が起きている可能性があります。
このような時は早めに動物病院を受診しましょう。

猫の目ヤニの原因

猫の目ヤニの原因は様々です。
代表的なものを解説します。

鼻涙管の閉塞

通常の猫の涙は鼻涙管という管を通って鼻に抜けるようになっています。
鼻涙管が閉塞すると涙がうまく排出されずに目ヤニが増えます。
特に

  • エキゾチックショートヘア
  • ペルシャ
  • ヒマラヤン

などの鼻が短い短頭種は、鼻涙管が狭かったり詰まりやすいという特徴のある猫種です。
そのため他の猫種と比べると涙が溢れやすく、慢性的な目ヤニがみられることが多いです。

結膜炎

結膜炎は目の表面の結膜が炎症を起こした状態です。
結膜炎になると

  • 大量の目ヤニ
  • 目の充血
  • 目の痛み
  • 目の痒み

などがみられます。
結膜炎の原因には

  • 異物
  • 細菌やウイルスの感染
  • 外傷
  • アレルギー

などがあります。

角膜潰瘍

目の表面に傷がついて炎症を起こすと角膜潰瘍という状態になります。
角膜潰瘍になると結膜炎と同じような症状の他に

  • 目の白濁
  • 光への敏感さ

などがみられます。
悪化すると失明する可能性もあるため注意が必要です。

上気道感染症

上気道感染症とはいわゆる「猫風邪」と呼ばれるものです。
上気道感染症があると

  • 目ヤニ
  • くしゃみ
  • 鼻水

がみられることが多いです。
上気道感染症を放置していると状態が悪化し、大量の目ヤニで目が開かなくなったり失明する可能性もあります。
同居猫がいる場合はその猫に感染する可能性もあるため、なるべく早く動物病院で治療を受けましょう。

アレルギー

猫がアレルギーを持っている場合にも症状として目ヤニが見られることがあります。
アレルギー体質の猫は花粉やハウスダストに反応して

  • 目ヤニ
  • 目の痒み
  • 目の充血

などがみられます。

猫の目ヤニの対処法

目ヤニを取られるキジトラの猫

猫の目ヤニはどのように対処したらよいのでしょうか。
ここからはご自宅でできる猫の目ヤニのケア方法や予防法を解説します。

優しく拭き取る

目ヤニが多い場合は目ヤニが原因でまぶたに炎症を起こしたり、目が開きづらくなってしまいます。
このような場合は目ヤニを優しく拭き取ってあげましょう。
ティッシュなどは繊維が荒く目を傷つけてしまう可能性があるためおすすめしません。
清潔なコットンをぬるま湯で濡らして拭き取ってあげてください。
目ヤニが固まって取りづらくなっている場合は濡らしたコットンやガーゼをパックのように数秒おいてから拭き取りましょう。

部屋を清潔にする

部屋を清潔にすることも目ヤニを予防するために重要です。
ホコリやゴミが目に入らないようにこまめに掃除や換気を行ってください。
室内での喫煙も、副流煙が目の刺激となって炎症の原因となります。
なるべく猫がいる部屋での喫煙は避けたほうが良いでしょう。

食事を工夫してみる

目の健康を守るためには良質なタンパク質や必須脂肪酸を含む、栄養バランスのとれた食事を与えることも大切です。

ストレスの少ない環境を作る

猫はストレスによって体調を崩し、猫風邪などを発症することがあります。
猫がなるべくリラックスして過ごせるようにお部屋の環境を整えてあげると良いです。

動物病院を受診する

目ヤニの量が多かったり目ヤニの色が緑色や黄色いドロドロしたものだったりする場合には、感染症などの病気の可能性があります。
なるべく早く動物病院を受診した方がよいでしょう。

まとめ

タオルにくるまる黒猫

いかがでしたか?

猫の目ヤニは量が少なく透明なものであれば放っておいても問題ありません。
しかし上記で紹介したような異常な目ヤニが見られる場合は、なるべく早く動物病院を受診されることをおすすめします。

当院は眼科診療に力を入れている動物病院です。
猫の目のことについてお困りことがありましたらお気軽に当院へご相談ください。

療案内はこちらから

当院のLINE公式アカウントから簡単に予約が可能です

奈良県生駒市の動物病院

Rootsどうぶつ病院